この記事では生き残り組である霧切響子の通信簿イベントをまとめています
通信簿イベント-1

霧 ……………..
苗木君…あなたは怖い?
苗 …えっ?
霧 この場所に閉じ込められて…
苗 そ、そんなの…当たり前だよ…
怖いに決まってるよ。こんな訳のわからない場所に閉じ込められてさ…
霧 そう…良かったわね。
苗 良かったって…何が?
霧 怖いと思うのは、想像力が働いている証拠…
それは、怖さを感じてないより、よっぽど、いい状態よ。
想像力が働かなければ、どんな行動に走るか、わかったもんじゃない…
苗 でも、そう言う霧切さんは、まったく怖くなさそうだけど…
霧 私だって怖いわよ…
ただ、それを知られないようにしているだけ。他人に知られても得なんてないから…
苗 隠してる…って事?
霧 …バカ正直なあなたと違ってね。
苗 (バカ正直って…)
霧 だけど、私が感じている”怖さ”は、あなた達が感じているのとは少し違うかも…
苗 え? どういう意味…?
霧 あなた達が感じているのは”失う事”に対する怖さ。だけど、私が感じているのは…
”失ってしまった事”に対する怖さ。
苗 意味…がわからないんだけど…
霧 …そうでしょうね。
苗 (彼女はボクの疑問に返答すらせず、静かに背を向けると…)
霧 …じゃあね。
苗 (そして、そのまま歩き去ってしまった…)
まだ会話が途中って言うか…むしろ会話らしい会話が始まってすらないのに…
(霧切さん…本当に謎だらけな人だな…)
通信簿イベント-2

霧 ………………
苗 (相変わらずの無口…
必要ない事は喋らない…徹底してるな。)
あのさ、霧切さん…
霧 …雑談に付き合う気はないわよ。そんな必要なんてないはず…
苗 で、でもさ…雑談だって大事なはずだよ…?
この学園から脱出する為には、仲間同士で協力し合わないと駄目だと思うんだ。
その為には、お互いの事を知っておかないと…
霧 仲間同士の絆を深め合えば、殺人も起こらない…確かに正論ね。
だけど、本心から言っているのかしら?
苗 …え?
霧 仲間なんて言って騙して、みんなの情報を聞き出そうとしているだけかもしれない…
苗 そ、そんな事…ッ!
霧 一応、試させてもらうわよ。
苗 …試す?
霧 あなたの仲間意識が本心なら、簡単に答えられる質問よ。
苗 わかったよ…答えればいいんだね…?
霧 じゃあ、さっそく聞くけど…
あなたが仲間だと言うメンバーの1人…朝日奈葵さん…
彼女は”超高校級の”なんと呼ばれていたかしら?
苗 そんなの…簡単だよ…
(朝日奈さんは…オリンピック候補生にも選ばれた超高校級の…)
朝日奈さんは”超高校級のスイマー”だよね?
霧 そう、答えられたのね…
どうやら、あなたの仲間意識は、ちゃんと本心だったみたいね?
苗 あ、当たり前だよ…
霧 考えてみれば当然よね…
バカ正直なあなただもの…ウソをついていたら、すぐにわかるはず…
苗 (また…バカ正直って…)
霧 じゃあ、約束通り教えてあげる。私の何が知りたいの?
苗 えーっと…そうだな…
霧切さんって、この学園に来る前は、どこの学校に通っていたの?
霧 この学園に来る前…
………………
…確か、海外にいたわね。
苗 …海外?
留学でもしてたの? それとも親の仕事の都合とか?
霧 ………………
…仕事? かしら?
苗 (…なんでクエスチョンマーク?
とにかく…親の仕事の都合で、海外にいたって事でいいんだよな?)
ちなみに…どんな仕事なの?
霧 ………………
その国の政府から依頼された..? 極秘の仕事…?
苗 (またクエスチョンマーク? ていうか、政府から依頼された極秘の仕事って…
まるで暗殺者みたいな仕事だな…)
霧 もう…約束の分くらいは喋ったわね…
もう、いいでしょ…そろそろ行くわね。
苗 (霧切さんはボクの返答も待たずに、さっさと歩き去ってしまった…)
霧切さん…本当に謎だらけな人って言うか…
(話を聞いたところで、ますます謎が深まっただけだったな…)
通信簿イベント-3

霧 ………………
苗 あのさ、霧切さん…
霧 ………………
苗 霧切さんってさ、どうして、そんなに冷静でいられるの?
霧 …冷静?
苗 常に動じないって言うか…感情がないって言うか…
霧 人をモンスターのように言うのね?
苗 いや…そういうつもりじゃ…
霧 私だって人間よ…喜怒哀楽は人並みにあるわ…
ただ、それを表に出さないようにしているだけ。表情にも口調にもね…
苗 簡単に言うけど、結構すごい事だよね。この状況下でそれが出来るなんてさ…
霧 あなたも少しは隠す事を覚えた方がいいわ。そんなにバカ正直だと、簡単に騙されるわよ?
苗 (また…バカ正直って…さすがに悔しくなってきたな…
なんか…霧切さんにひと泡吹かせられないかな…)
霧 …相手に騙されないようにするには、自分の心の内を読まれない事…
それと、相手にペースを握らせない事…
…覚えておくといいわ。
苗 …じゃあ、霧切さんは、その為に表情を隠してるんだね?
でもさ…
それって、もったいないよ!
霧 …え?
苗 だって、霧切さんが笑った顔って、すっごく、かわいいんだよ!?
だから、隠すなんてもったいないよ! 笑ってた方が絶対にいいって!
霧 きゅ、急に…何を言ってるのよ…
か、かわいいなんて…いきなり…そんな風に言われても…
苗 …あ、ちょっと表情に出たね?
霧 …え?
も、もしかして…苗木君…
わ、私の事…騙したの!?
苗 (え…? あれ…?)
霧 し、信じられない…ッ! かわいいなんて言葉で騙すなんて…!
酷い…酷過ぎる…ッ!
苗 ご、ごめん! つい調子に乗りすぎちゃって…!
で、でも…かわいいって言ったのは…えっと…丸っきりウソって訳でもなくて…!
霧 …ほら、簡単に騙されたわね。
苗 …え?
霧 ”かわいい”なんて言葉…あなたが言うには無理のあり過ぎるセリフよ…
…私が気付かない訳ないでしょう?
苗 …え? じゃあ…
(だ、騙したと思ったら…騙し返されてた…?)
霧 気を付けてね、バカ正直の苗木君…
苗 (そう言って、霧切さんはその場から去っていった。)
………………
(やっぱり…手ごわいな…霧切さん…)
通信簿イベント-4

霧 ………………
苗木君…そろそろ終わりにしましょうか?
苗 …終わりって?
霧 互いを信頼し合う為にも、互いの事をよく知り合うべき…
…それが、あなたの考えだったわね?
苗 うん。そうだけど…
霧 そう考えるあなたの気持ちはわかるけど…
少なくとも、私に関しては諦めた方がいいわね。
苗 え? どうして!?
霧 あなたに話せる事がないからよ…
苗 それって…ボクが信用出来ないって事?
霧 ………………
他人に踏み込み過ぎると、判断を誤る要因となる。
私が自分の経験から得た教訓よ…
苗 …経験から得た教訓?
霧 …気付いているでしょ? 私だけが常に身に付けている”ある物”の事…
苗 (霧切さんだけが常に身に付けているある物…? それって、きっと…)
その…手袋の事だよね?
霧 えぇ、そうよ…
苗 でも、その手袋がどうしたの? 他人に踏み込み過ぎるなって言葉と関係あるの?
霧 他人に情を抱いたせいで判断を誤り、その結果、私は思い知る事となった…
…それが、この手袋の意味よ。
だから、私はこの手袋に誓ったの。もう2度と…同じミスは犯さないと…
苗 ご、ごめん…わからないよ…
もう少し詳しく教えてくれない? そうすれば…
霧 …いいえ、これ以上は話せないわ。
これで終わりよ…
苗 (これで終わり…
結局、何もわからず終いか…霧切さん自身の事も…彼女の本心も…)
霧 ………………
そんなに…悲観的な顔をしないで…
あなたを信用していないから、話さない訳じゃない…
むしろ、信用している。だからこそ、説明だけはしておこうと思ったの。
私はどうしても話せないのよ…
自分自身の事も……この手袋だってそう。
私は、この手袋の下の手を、もう何年も人に見せていない…
苗 …何年も?
霧 きっと、この先もそう…私がこの手を見せる事になるのは…
…私の家族になるような人だけでしょうね。
苗 家族になるような人って…
霧 …立候補する?
苗 えっ?
霧 また、騙されたわね…
フフ…フフフ…
…本当にバカ正直なのね。
苗 (また騙されて…また笑われた…
だけど…
珍しく声に出して笑ってる…霧切さんが本当に楽しそうに笑っている。
…これって、ウソ笑いじゃないよな?
もしかして、最後に少しだけ見せてくれたのかな…
ボクに”彼女の本心”を…)
霧 あなたには何度も警告してきたけど…
でも、あなたはそのままで、いいのかもしれないわね…
その方が…苗木君らしいわね…
苗 (結局、最後まで彼女の事はよくわからなかったけど…
でも、少しくらいは、彼女との距離が狭まった気がする…)
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