この記事では2章犯人である大和田紋土の通信簿イベントをまとめています
通信簿イベント-1

⼤ なぁ、苗⽊。 オメーって、何乗ってんだ?
苗 え? 乗ってるって?
大 決まってんだろ、単車だよ!!
苗 いや…何にも乗ってないけど…
大 はぁ!? ガキじゃあるまいし、単車にものってねーっつーのか!?
…ったく、とんだダサ坊だな!
苗 え、えーっと…ごめん…
大 言っとくけどよぉ…
”男”なら”カワサキ”っかねーぞ。オレもそうだからよ。
へへっ、見せてやりてーな。バケモンみてーな馬力を舞踏みてーに操んだぜ?
そのへんの技術ナシ野郎にゃ、できねー芸当だ。
苗 本当に好きなんだね、バイク…
大 …ったりめーだ! オレら走り屋だぞ!? オレら、狂乱で麗舞だかんよ!
苗 そうだよね。日本最大の暴走族のトップなんだもんね…
大 おうっ!! 無敵の”暮威慈畏大亜紋土”2代目総長だ!!
今度、オメーも一緒に流すか? 直管マフラーで爆音かますと気持ちいいぜ?
苗 …直管マフラー?
大 あんだ、オメー? 直管マフラーしらねーっつーんじゃねーだろーな?
苗 (えっと、直管マフラーって…ある物がないマフラーの事だよな?
そのせいで爆音になる…って事は…)
サイレンサーがないマフラー…だよね?
大 あんだよ! 知ってんじゃねーかよ!!
おし、決まりだ! 今度、一緒に走んぞ!
いやぁ…思い出すなぁ! オレがデビューした時の事をよ!
オレの兄貴もゾクでよ、大亜っつーんだ。
”大亜”と”紋土”でダイアモンド兄弟って、地元じゃ有名だったんだぜ?
まぁ、オレの方が兄貴よりもスゲーけどな。
苗 (ダイアモンド兄弟…なんて言うか…スゴい兄弟だな…)
大 そんでよ、オレはデビュー戦で、いきなりケツ持ちさせられてよ。
そしたら、警察に囲まれてエラい目にあったぜ。
もちろん、そいつら血だるまにしてやったけどな。カチ合ったモンは皆殺しだからよ。
苗 皆殺し…強いんだね。大和田クンって…
大 …ったりめーだ! 強くなきゃ旗持って走れっか!
ケンカになりゃ、真っ先に狙われるのが頭だからよ。
群れの”頭”をブッ潰す。だから、他の族連中はオレを狙いやがる。
強くなきゃ頭は張れねーんだよ…
まぁ、走ってみりゃわかるって! つー訳で、今度オメーも一緒に走んぞ!
苗 いや…わからない方がいい事もあるって言うか…
そもそも、ボクってバイク乗れないんだよ? さっきも言ったと思うけど…
大 だったら、オレのケツに乗せてやんよ! 楽しいぜ、スリル満点でよ!!
苗 (他の族の方々が真っ先に狙う大和田クン…その後ろに乗れって…?)
いや…やっぱり…
大 へへっ! 楽しみにしてんぜ。
おーし! ここから出た後の楽しみが出来たな!!
苗 (大和田クンは上機嫌そうに、去っていった…)
マズイ…これはマズイ…
(むしろ、ここから出た後の方が、ボクの命が危険にさらされるんじゃ…)
通信簿イベント-2

大 あー、チクショウ…
チクショウ…!
クソがァ…!
苗 どうしたの? 何をイライラしてるの?
大 何を…だぁ?
”理解”らねーのかよ? オレのムカツキが止まらねー理由をよ…
”暴走”りてーんだよ…こんな場所からさっさと出てよ…
クソッ…! ムカツクぜ!
苗 き、気持ちはわかるけどさ…でも、変な考え起こしちゃ駄目だよ…
大 だったら、タイマンすっか?
苗 タ、タイマン!?
大 安心しろ。武器を使わねー素手のケンカだ。つまり…?
苗 …え?
大 武器を使わねー素手のケンカだ。つ・ま・り?
苗 (は、早く答えなきゃ…
武器を使わない素手のケンカ…それを大和田クン風には、なんて言うんだ?)
ステゴロ…?
大 おぅ、そうだ! タイマンでステゴロだ! だったら文句ねーだろ?
苗 ちょ、ちょっと待ってよ! 仲間同士で殴り合いなんて…!
大 ”暴走”れねーなら、ケンカするっきゃねーだろ。このムカツキを止めるにはよ…
苗 でも…ボクはケンカなんかした事ないし…
そ、そうだ! だったら、大神さんに頼んでみたら?
大 ……あ?
苗 スパーリングをお願いしたら? ケンカじゃなくて、スポーツとしてだよ?
大 テ、テメー…バカ言ってんじゃねーって…オレは…女なんか殴れねーって…
だ、だからよ…女と殴り合いなんか…そんなん出来る訳ねーだろ…
苗 ………………
大 マジだぞ! マジで女を殴れねーからだ! ビビってる訳じゃねーぞ、コラァ!!
苗 わ、わかったよ…そんなに怒鳴らなくても…
大 怒鳴るのは性分だ! コラァ! 緊張してくると怒鳴っちまうんだよぉ!!
苗 (やっぱ…緊張してるのか…)
大 怒鳴るのはクセだ! 何がわりーんだ! そのせいで女への告白も上手くいかねー!!
緊張して怒鳴っちまって、毎回毎回フラれちまうんだよぉッ!!
お陰で10連敗中だ! クソッタレー!!
苗 (10連敗…重い記録だな…)
大 ううっ…クソ! オメーのせいで、思い出したくねー事まで思い出しちまった…
どーしてくれんだぁ…コラァ…!
ううっ…気分が落ちた…オレは帰るぞ…
苗 (大和田クンは、とぼとぼと歩き去っていった。)
な、なんか…悪い事したかな…
(でも、大和田クンの意外な一面が見られたって言うか…
意外とかわい面もあるんだな…言ったら間違いなく殺されるけど。)
通信簿イベント-3

大 なぁ、苗木…
どうしても、オメーに聞いておかなきゃならねー事があるんだけどよ…
苗 ど、どうしたの? そんな深刻なトーンで…
大 いいから黙って聞け…
オメーは犬派か? 猫派か?
苗 …は?
大 答えろ! 答えねーと殴るぞ!
ちなみにオレは犬派だ! オラァ! さっさと答えろ!!
苗 (犬派か猫派かってことは…要は、どっちが好きかってことだよな?
大和田クンは犬派か…)
ボ、ボクも…犬派だよ…
大 ホントかぁ? テキトーに話を合わせただけじゃねーだろなぁ?
苗 ホ、ホントだよ…
実際、犬を飼った事もあるんだ…雑種だったけど、かわいかったよ…
大 だよなぁ! 猫もかわいいけど、やっぱ、犬の方がかわいいよなぁ!?
そんで…今は何歳だ?
苗 …ううん。買ってたのは子供の頃だよ。だから、もう死んじゃったんだ…
大 そ、そうか…
わかるぞ…オメーの気持ち…
ツレーよなぁ…愛する犬をなくすのはよォ…
わかる! わかんぞッ!!
苗 大和田クンも犬を飼ってたの?
大 チャックってんだ。マルチーズだけどな。9歳で死んじまった。
苗 (マルチーズ…ドーベルマンとかブルドッグってイメージだけど…)
大 チャックは頭が良くってよぉ…毎朝、新聞を持って来てくれんだ…
苗 新聞持ってくるの? すごいね?
大 そんでよぉ。ご褒美に散歩をねだるんだよ。
上目遣いでしっぽを振り…ながら……
クッ…ヤバ…! 思い出してきちまった…!
うっ…マジで…! こいつはヤバい…!
おい、苗木! あっち向いてろ!
…あぁ、ダメだ!!
オ、オレはもう行くぞ…!
ううっ…チャック……
苗 (大和田クンは不自然なほど顔を上げながら、歩き去っていった。)
大和田クン…犬好きだったんだ…しかも、かなりの…
(なんだか…大和田クンの事が、また少しわかった気がした…)
通信簿イベント-4

大 苗木…ちっとツラ貸せや…
苗 え? どこに行くの?
大 オレの部屋だ。話があんだよ…
苗 大和田クンの…部屋?
大 行くぞ、こっちだ。
苗 う、うん…
(大和田クンに連れられて、彼の部屋へと向かった。)
大 ………………
なぁ、苗木…ちっと真面目な話をしてもいーか?
苗 真面目な話…?
大 しみったれた話だ…
だけどよ、オレがこんな話を出来るのは、オメーだけなんだ…
仲間の前で弱み見せる訳にもいかねーし、オレには対話のダチってのがいなくてよ…
だからよ、オメーが聞いてくれっか?
苗 うん…ボクで良ければ…
大 オメーよ、高校生やってて楽しいか?
苗 え? 楽しいけど…でも、どうして急に?
大 オレもよ、楽しーんだ。仲間と一緒にバカ出来るのが楽しーんだ。
”暮威慈畏大亜紋土”として走ってる”瞬間”が、楽しくて仕方ねーんだよ。
チームをデカくしなきゃいけねーって、プレッシャーも猛烈にあっけどよ…
結局は、楽しいから”暴走”ってんだよな。
…でもよ、最近よく思うんだ。
この高校生活が終わったら、オレはどうなっちまうんだろーなって…
すべてを捧げた”暮威慈畏大亜紋土”を卒業した後、オレはどこに向かえばいいのかって…
しかも、オレはオメーらと違って、頭も良くねーからよ…
大学ってのは無理だし…もう就職すっかねーよな…
なんだか…自分の可能性に限界を感じちまうって言うか…
虚無感ってのか? うまく言えねーんだけどよ…
オレにとっての”暮威慈畏大亜紋土”は、それ位、大きな存在って事だ。
だからよ、その存在をなくした後の事を考えると…
…コエーんだ。
オレがここに来たのも、その怖さから逃げる為だったのかもしんねー。
オレは…逃げてきたんだよ…
苗 大和田…クン…
大 こんな想いになるなんてよ…バチが当たったのかもしんねーな…
今まで好き勝手暴れ回ってたバチがよ…
苗 バチなんて…そんな事ないよ…
むしろ、ボクは羨ましいよ…それだけ夢中になれるものがあるなんてさ…
それだけ夢中になれた事って、きっと、後の人生でも役に立つと思うんだよね。
大 ………………
なんだよ、苗木のクセに…センコーみてーな事を言いやがってよ!
だけどよ、オメーの言う通りかもな…
楽しい時間があったからこそ、この先も頑張れるのかもな…
それによ、よく考えりゃ、わりぃ事ばっかじゃなさそーだしな!
実はよ、ちっと楽しみだったりもすんだよ。働くのがよ。
苗 なんの仕事するのか…決まってるの?
大 大工だよ! 大工!
これまで、ぶっ壊すの専門だったからよ、今度は作るのもいいかなーって思ってんだ。
見てろよ! 世界一の大工になってやっからよ!
苗 うん、大和田クンならなれそうな気がするよ。
大 だけど、それも…ここから無事に出られてからの話だけどな…
苗 …頑張ろうよ。諦めないでさ。
大 あぁ、そうだな…
苗 (なんだか…大和田クンと色々話せてよかったな…
大和田クンの事がよくわかって、なんだか心が通じ合えた気がする…
本当の意味で、彼と”仲間”になれたって事なのかも。)
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