- 著者:北山猛邦
- 絵:小松崎類
- 発行年:2018年
- 発行元:星海社FICTIONS
ダンガンロンパ霧切は「ダンガンロンパ 希望の学園と絶望の高校生」のスピンオフ小説である。ゲームでは探偵兼ヒロインとして活躍した霧切響子の中学生時代を深堀りする内容になっている。

ゲーム本編以上に複雑で猟奇的な事件、魅力的な黒の挑戦、ロマンあふれる探偵図書館。
ダンガンロンパが好きなら絶対に楽しめる内容になっています!
ここではその第6巻である「ダンガンロンパ霧切6」に関するあらすじ解説、キャラクター紹介、レビューを行う。
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あらすじ
戦いは最終局面へ――最強のトリプルゼロクラス探偵ジョニィ・アープとの狙撃戦〈スナイピングバトル〉に霧切あやうし!
命をかけた死亡遊戯の先に、宿敵「犯罪被害者救済委員会」が立ちはだかる!
原作ゲーム『ダンガンロンパ』のシナリオライター・小高和剛からの直々の指名を受け、「物理の北山」こと本格ミステリーの旗手・北山猛邦が描く超高校級の霧切響子の過去―。これぞ“本格×ダンガンロンパ”。
前巻ラストで登場した「000」のジョニィ・アープとの狙撃戦が中心となった第6巻。銃を使ったアクションシーンだけでなく、狙撃の方向から相手の位置を推理する一風変わった推理合戦が楽しめる。(狙撃戦の詳しいルールは後述)
黒の挑戦の現場で犯行を未然に防ぐために狙撃する五月雨・霧切ペアと、その妨害を行うジョニィアープ・御鏡ペア。
一戦目は雪の山荘が舞台となり、凶器はつららの中に隠されたロープ。凍ったロープを使って絞殺ではなく撲殺するのがメイントリックの事件であると探偵たちは推理する。
山荘から300m離れた丘の上では五月雨ペアが狙撃を行い、凶器を直接……ではなく、その周囲に生えた白樺の枝を狙い、枝を屋上に落下させることで凶器の間接的な破壊を狙った。ジョニィからのカウンタースナイプもあったが、近くの白樺の枝に当たっていた。
上手く狙撃し凶器を破壊できたため、1戦目は五月雨たちの勝ちかと思われたが、近くに落ちた白樺の枝を観察すると「NICE SHOT!」とナイフで刻まれていた。
ジョニィの手のひらの上だったことに気付いた五月雨たちだが、貴重な勝利を噛みしめて次の戦いへと身を投じるのだった。
十神を主人公にしたスピンオフ小説、ダンガンロンパ十神の紹介はこちら⇩
キャラクター紹介
ここから先はネタバレを含みます。
霧切響子
中学一年生としての登場で、探偵として実績を積みDSCナンバーを上げることで「探偵として認められる」ことを目標に事件解決に取り組んでいる。
幼い頃にジョニィから射撃を教わっていたこともあり、狙撃手を担当する。
様々な事件を解決したこともあり、DSCナンバーは「917」から成長して「915」。専門は不可能犯罪の殺人。

五月雨結
中高一貫の女子高に通う高校1年生の女子高生探偵。赤い眼鏡をかけてアクティブな雰囲気を持つ。妹を誘拐事件で失った過去を持ち、救いを求める人を救うために探偵となった。
霧切が狙撃を行うのに対して、観測手を担当した。風向などの狙撃条件を元に微調整を行う役割で、狙撃の衝撃によって確認できない狙撃手に代わって弾着を観測する。銃に関しても深く勉強し、「もっとも銃に詳しい女子高生」と言えるのではないかと考えている。
DSCナンバーは「887」から「886」へ、専門は誘拐事件。

御鏡霊
「000」で「GHOST IN THE MIRROR」の異名を持つ若い名探偵。謎に貪欲で常に謎を欲している。常に片腕に上着を掛けていて、その中から様々なものを取り出すドラえもんのような人。
探偵十二宮では味方だったが、ジョニィについていく方がより面白そうだと考え、今回の狙撃戦では五月雨たちの敵として立ちふさがる。

ジョニィ・アープ
「000」で「法執行官」の異名を持つ名探偵。犯罪被害者救済委員会では掃除屋を担当している。その顔の良さから女ファンが多い。アメリカンな感じがかっこいい。
狙撃がとてつもなく上手く、換気扇越しの曲射や3000m越えの超遠距離射撃を成功させる。
「狙撃戦」解説
黒の挑戦を舞台に、攻撃側と防衛側に分かれて行うゲーム。
他の探偵が黒の挑戦に召喚された際に、五月雨チーム・ジョニィチームそれぞれに挑戦状が送られ、各チームはその内容から事件を推理する。
五月雨チームは「攻撃側」で、事件に介入し犯行を未然に防ぐ必要がある。一方ジョニィチームは「防衛側」で、現場から邪魔者を排除し黒の挑戦を円滑に進行させる。ただし、このゲームで命のやり取りまでするのは本意ではないらしく、凶器や霧切の髪のリボンの破壊によって勝敗の判定が行われる。
また、直接事件現場にやってきて事件に介入するのを防ぐために各チームにはビーコンが配られ、200m以内に近づいた際に発信音が鳴るようになっている。200mの狙撃ならジョニィには朝飯前なので、必然的に五月雨チームは狙撃に挑むしかない。
五月雨たちが勝利すると犯罪被害者救済委員会のボスである神仙帝への近道切符が贈呈される。
ダンガンロンパ霧切6 レビュー
頭脳戦の様相を呈する狙撃戦
狙撃戦の解説でも触れたように、まずは挑戦状の内容から犯行に使われる凶器などを推理するところから始まる。既にジョニィチームが現場にいる場合、ビーコンが鳴ってしまい狙撃されるため、現場に近づくこともできず、挑戦状の内容と遠くから見た状況から事件の核となるモノを見つけで狙撃する計画を立てる必要がある。
また、ジョニィは狙撃の名手であり、200m以上離れていたとしても顔を少し出すだけで狙撃を受ける可能性がある。そのため、推理を重ねて最適な狙撃スポットを見つけ出す必要がある。
普段の対犯人の推理とは一風違った面白さがあった。
御鏡霊との絆
探偵十二宮で協力関係にあり、五月雨のことをかなり気に入っていた様子の御鏡だが、今巻の終盤で死に瀕して五月雨たちにヘルプを要請する。
生意気だったりませているところもある名探偵だったが、最後に頼るほどの絆が生まれているシーンは涙がこぼれる。
霧切の可愛さが限界突破ver6
一巻からその兆候は見えていたが、本作でも引き続き可愛さが限界突破してしまった。霧切の血を受け継ぎ、父親と祖父の板挟みによって大人らしく振舞う中に垣間見える、年相応の可愛らしさのギャップにやられた人で山が出来ている。そろそろK2は越しそうな勢いで死体の山が築かれていっています。
以下は作中の描写から引用。
「なんだこりゃあ……随分砂糖を入れたな。ブラックにはまだ早すぎたか、キョーコ」
狙撃戦のルール説明の際に霧切のコーヒーを分捕ったジョニィの一言。
苦いのが飲めないおこちゃま舌の霧切が可愛い。しかも、ミルクを入れずブラックで飲むんだという意思を見せているところも背伸びしている感があって可愛らしい。
カフェオレにしてちびちび飲んでいる霧切も見たいけども。
「それじゃあ、そろそろ一緒にお風呂入りに行こっか」
「へんなことしない?」
「す、するわけないだろ」
「どうして動揺するの?怪しい」
霧切が五月雨の寮に寝泊まりするようになって数日後。五月雨と霧切の会話。
姉妹のような関係性になってきている、特徴的な1シーン。ここの会話を読むためだけにダンガンロンパ霧切1~6があったと言っても過言ではない。
風呂の中で五月雨が「へんなこと」をしそうなのも趣深い。五月雨結、薄々感じていたがおじさん感がある。
霧切はローテーブルの前で、緊張したような面持ちで正座している。
ローテーブルの上には、立派なチョコレートケーキが置かれていた。
事件解決後、バレンタインデーに合わせて五月雨が「食べてみたいなあ」と話していたケーキを霧切がプレゼントした。
バレンタインデーというイベントを覚えていて、しかも一緒に食べるためにわざわざケーキを買ってくるなんて、もう最高。
2巻のレビューから霧切可愛いポイントをまとめているので、ぜひそちらも参考にしてほしい。
最後に
普段はダンガンロンパシリーズの解説や、Steamのインディーゲーム紹介を行っています。最後まで読んでいただきありがとうございました!
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