こんにちは、ポコたくです。
ここ最近で読んだミステリー小説の中から、「これは面白かった!」と思った作品を4冊紹介します。
王道の本格ミステリーから、クローズドサークルもの、少し変わった設定の作品まで幅広く選びました。
比較的新しい作品も多く、普段あまり小説を読まない人でも手に取りやすいラインナップになっていると思います。
ネタバレは極力避けながら、それぞれの魅力を紹介していくので、次に読む一冊を探している方はぜひ参考にしてみてください。
以前紹介した作品はこちら⇩


他の小説紹介記事はこちら⇩



十戒
犯人が下す神罰を恐れながら、「十戒」に従う3日間が始まったーー。
浪人中の里英は、父と共に、伯父が所有していた枝内島を訪れた。
Amazon「十戒」より
島内にリゾート施設を開業するため集まった9人の関係者たち。
島の視察を終えた翌朝、不動産会社の社員が殺され、そして、十の戒律が書かれた紙片が落ちていた。
“この島にいる間、殺人犯が誰か知ろうとしてはならない。守られなかった場合、島内の爆弾の起爆装置が作動し、全員の命が失われる”。
以前紹介した『方舟』の次に読んでほしい一冊。
舞台は無人島。島に閉じ込められた男女の中で殺人事件が発生する――という、ミステリーではおなじみのクローズドサークルものです。
しかし本作にはひとつ、大きな特徴があります。
犯人によって「十戒」が課され、その中には「犯人捜しをしてはならない」という戒律が含まれているのです。
もし破れば全員死亡。絶対に犯人はこの中にいる。なのに犯人を追及することができない。
読者も登場人物たちも犯人の存在を強く意識しながら、ただ指示に従うしかない。この息苦しい緊張感が本作最大の魅力でした。
普通なら「犯人捜し」が物語を動かす原動力になるはずなのに、それを封じられてもなお面白い。むしろ犯人が分からないまま物語が進むことで、不安と疑心暗鬼がどんどん膨らんでいく。
そしてラストまで読むと、作中の何気ない描写や登場人物の心理に散りばめられた伏線の巧みさに驚かされます。
読み終えた後、最初から読み返したくなるタイプのミステリー。
『方舟』が好きだった人なら間違いなく楽しめるはずです。

爆弾
最後の爆弾は見つかっていないーーー
自称・スズキタゴサク。取調室に捕らわれた冴えない男が、突如「十時に爆発があります」と予言した。
Amazon「爆弾」より
直後、秋葉原の廃ビルが爆発。爆破は三度、続くと言う。
ただの“霊感”だと嘯くタゴサクに、警視庁特殊犯係の類家は情報を引き出すべく知能戦を挑む。
炎上する東京。拡散する悪意を前に、正義は守れるか。
なんといっても、スズキタゴサクの不気味さが圧巻です。
タゴサクは、見た目も言動も冴えず、どこか生理的な嫌悪感を抱かせる人物として描かれています。
しかし、その一方で不思議と目を離せない魅力を持っており、物語を読み進めるほどに存在感を増していきます。
悪のカリスマと呼ぶには少し格好良すぎるかもしれませんが、どこか「和製ジョーカー」とも言うべき危うさと狂気を感じさせるキャラクターでした。

また、本作は単なるエンターテインメントにとどまらず、現代社会が抱える問題について考えさせられる作品でもあります。
世界的に格差が拡大するなかで、タゴサクのような「無敵の人」を生み出さない社会をどう築いていくのか。
とりわけ日本では、SNSの普及によって人とのつながりが希薄になり、孤独を抱える人も少なくありません。
そうした人々に対して社会がどのようなケアを提供できるのか――本作は、そんな課題について考えるきっかけを与えてくれます。
そして何より恐ろしいのは、タゴサクのような存在が現実にはまだ表面化していないだけで、すでにどこかにいるのかもしれないということ。
そんな想像が、読後にじわじわとした恐怖を残します。
なお、スズキタゴサクを演じる 佐藤二朗 の怪演も高く評価されており、映画版もあわせておすすめです。原作を読んだ方は、ぜひ映像版にも触れてみてください。

エレファントヘッド
前代未聞のストーリー、尋常ならざる伏線の数々。
多重解決ミステリの極限!
精神科医の象山は家族を愛している。
Amazon「エレファントヘッド」より
だが彼は知っていた。どんなに幸せな家族も、小さな亀裂から崩壊してしまうことを――。
謎の薬を手に入れたことで、彼は人知を超えた殺人事件に巻き込まれていく。
「娘が体内から爆発して死んだ。なぜか?」
この強烈な謎から始まる、平行世界×特殊設定ミステリー。
絶体絶命の状況に陥った象山は、ある薬の影響で平行世界を作り出してしまう。しかも、ある人物が死亡すると他の世界線でも連鎖的に死が発生するという異常事態に。
基準となる象山のいる世界では、妻は内臓を吐き出して死亡し、娘は体内から爆発して死亡。
なぜそんな不可解な死が起きたのか。
象山は他世界線の自分たちと議論しながら真相へ迫っていきます。
白井智之作品らしく、エログロと多重解決が全力で炸裂している一作。
作中には「こんなの小説でやっていいのか?」と思うような狂気的な設定や描写が次々に登場します。
しかし、それらは単なる悪趣味ではなく、きちんと物語や謎の構造に組み込まれているのが恐ろしいところ。
そして何より凄いのが多重解決です。
普通の作家なら「その真相で十分では?」と思うような推理を提示した後、さらにその上を行く解釈を積み重ねていきます。
読んでいる間ずっと作者の掌の上で転がされ続けました。
だいぶSAN値を削ってくるので、人を選ぶ作品ではあるものの、唯一無二の読書体験が味わえることは間違いないです。
白井智之という作家の頭の中を一度覗いてみたいと思わされた。
君のクイズ
僕はこれからクイズを解く。
「Q.なぜ本庄絆は第一回『Q-1グランプリ』の最終問題において、一文字も読まれていないクイズに正答できたのか?」
クイズ番組の決勝で、僕の対戦相手は1文字も問題が読まれぬうちに回答し正解し、優勝を果たす。彼はなぜ正答できたのか?
Amazon「君のクイズ」より
問題が一文字も読まれる前に、「ママ.クリーニング小野寺よ」と解答し、正解してしまった――。
そんな“ゼロ文字押し”の謎を、競技クイズという世界の奥深さとともに解き明かしていくミステリーです。
本作を読んで、競技クイズとは単なる知識量の勝負ではないのだと知りました。
人生の中で見聞きしたあらゆる経験を知識として蓄積し、その膨大な知識を適切なタイミングで引き出す技術を競うゲームなのです。
普段からQuizKnockの動画を見ていて漠然と感じていた面白さが、本作によって見事に言語化されていました。クイズの世界に詳しくなくても、その魅力や奥深さに引き込まれます。
そして読後に改めて感じたのは、「人生に無駄な経験なんてない」ということ。
どんな体験も、いつか思わぬ形で知識や発想の源になるのかもしれません。
やっぱり人生、あらゆる経験が糧になる。そんなことを実感させてくれる一冊でした。
映画版も最近公開されたので、映画でも小説でもいいので、ぜひ一度見てみてください。
小説版でも2時間くらいでサクッと読めるテンポ感の作品です。
終わりに
最後までご覧いただきありがとうございます。
どれも最高に面白い小説だったので、気になるものがあれば購入&読んで感想を教えてください!
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今後もダンガンロンパに関連するブログ記事やX投稿を続けていきます!
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