- 著者:北山猛邦
- 絵:小松崎類
- 発行年:2015年
- 発行元:星海社FICTIONS
ダンガンロンパ霧切は「ダンガンロンパ 希望の学園と絶望の高校生」のスピンオフ小説である。ゲームでは探偵兼ヒロインとして活躍した霧切響子の中学生時代を深堀りする内容になっている。

ゲーム本編以上に複雑で猟奇的な事件、魅力的な黒の挑戦、ロマンあふれる探偵図書館。
ダンガンロンパが好きなら絶対に楽しめる内容になっています!
ここではその第4巻である「ダンガンロンパ霧切4」に関するあらすじ解説、キャラクター紹介、レビューを行う。
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あらすじ
彼らにとって『霧切』とは? 彼らにとって探偵とは? まるで呪いみたいだ。
トリプルゼロクラス探偵にしてパラレルシンキング&マルチタスクの天才、龍造寺月下が突きつける驚愕の『黒の挑戦(デュエル・ノワール)』――難攻不落の「密室十二宮」は残り六つ!
原作ゲーム『ダンガンロンパ』のシナリオライター・小高和剛からの直々の指名を受け、
「物理の北山」こと本格ミステリーの旗手・北山猛邦が描く超高校級の霧切響子の過去――。
これぞ“本格×ダンガンロンパ”!!
龍造寺から提示された黒の挑戦は残り6個。武田幽霊屋敷で出会った3人の探偵(詳しくは3巻参照)の協力によって光明が見えてくる。1人1事件を担当することにして、各々が事件現場へと向かっていく。
五月雨がやってきたのはリブラ女子学院。目を覚ますと、黒いマントの人物が傍に立っていた。手に凶器を持っていた黒マントを追うが、逃げた先に不審な人物はなく棺が二つ置いてあるだけだった。黒マントの怪人はどこに消えてしまったのだろうか……。
霧切は単身、双生児能力開発研究所にやってきた。山奥の研究所では、多数の鍵によって構築された「究極の密室」の中で、双子が殺害されていた。コルシカの兄弟(双子の感応性)を利用した殺人だ!という議論が起こる中、霧切は堤という男の運転で現場を後にする。
そして、今作ではさらに探偵の助力が得られた。宿木は途中の土砂崩れを乗り越え、枯尾花学園へ移動した。ろうそくで腹を貫かれた死体と、死体の周りを囲うろうそくという黒魔術を彷彿とさせる異質な事件現場で謎が解けるのか……。
十神を主人公にしたスピンオフ小説、ダンガンロンパ十神の紹介はこちら⇩
キャラクター紹介
ここから先はネタバレを含みます。
霧切響子
中学一年生としての登場で、探偵として実績を積みDSCナンバーを上げることで「探偵として認められる」ことを目標に事件解決に取り組んでいる。
本作では双生児能力開発研究所に一人で乗り込み、変わらず高い捜査能力を見せている。
DSCナンバーは「917」、専門は不可能犯罪の殺人。

五月雨結
中高一貫の女子高に通う高校1年生の女子高生探偵。赤い眼鏡をかけてアクティブな雰囲気を持つ。妹を誘拐事件で失った過去を持ち、救いを求める人を救うために探偵となった。
本作では単身リブラ女子学院に乗り込み、初の霧切なしでの推理に挑戦する。ただし、肝心の推理シーンは次巻に持ち越し。
DSCナンバーは「887」、専門は誘拐事件。

サルバドール・宿木・梟
武田幽霊屋敷の事件に巻き込まれた探偵で、委員会の息がかかっていないだろうと判断し、龍造寺の黒の挑戦への協力を依頼した。2巻ノーマンズ・ホテルで登場し、見せしめとして殺されてしまった魚住絶姫と相棒関係にあったため、個人的に黒の挑戦に関して調べていたこともあり、すぐに協力に応じた。
バレエを習っていることもあり、すらっとした体型で紳士といった風貌。話し方もかっこいい。
DSCナンバーは「752」で、贋作詐欺事件を専門にしている。
ダンガンロンパ霧切4 レビュー
霧切仁さんの貴重な会話シーン
ダンガンロンパ既プレイ者なら何度も見ているであろう、最初のおしおき「宇宙旅行」で殺された、霧切響子の父兼希望ヶ峰学園の学園長である霧切仁さんの貴重な会話シーンが収録されている。
小説ゼロ、アニメ3で多少出てきた程度なので、本作での出演は貴重なものとなっている。
霧切の祖父に関する重大な秘密を明かし、五月雨を庇うように登場するため、好感度爆上げ間違いなし。
続きが早く読みたくなる終わり方
3つの事件が並行して進み、宿木の事件のみ解決するが、五月雨・霧切の事件は途中で話が終わってしまう。黒マントがどこ行ったのか、最後のシーン以降霧切はどうなってしまうのかと気になる点が多く、早く続きを読みたい気持ちにさせてくれる。
霧切の可愛さが限界突破ver4
一巻からその兆候は見えていたが、本作でも引き続き可愛さが限界突破してしまった。霧切の血を受け継ぎ、父親と祖父の板挟みによって大人らしく振舞う中に垣間見える、年相応の可愛らしさのギャップにやられた人で山が出来ている。そろそろ富士山は越しそうな勢いです。
以下は作中の描写から引用。
「もう片方も」
彼女は髪を左右とも三つ編みにしてほしいとせがむ。
2巻でノーマンズホテルに監禁されたときから習慣になったと思われる、五月雨の霧切髪結いイベント。
妹らしさが前面に出ていて良い。頭を振って髪をふるふるしている様子が幻視された。
「……恥ずかしいから」
霧切は怒ったような、悔しそうな表情を浮かべて、目を伏せた。
あるいはそれこそ恥ずかしがっている表情なのかもしれない。
事件現場にて、指紋認証におけるマスターキーを疑われ、足の指まで調べるように言われた際に出てきた、キュン死する人続出の名シーン。
ゲーム本編で「たかがパンツよ、靴下の中に手を入れたわけじゃないわ」という台詞もあるように、彼女の中では羞恥心がパンツ<靴下なのだろう。そんな霧切に靴下を脱ぐように強要するシーンであり、とても味わい深い。
ダンガンロンパでは仲良くなるとパンツをもらえるのが恒例となっていたが、霧切の靴下をもらえるイベントもあったらよかったなと思いました。
「もう反論しないの?」
彼女は鏡越しに、上目がちに尋ねた。まるで催促するように。
事件現場から離れる際、真犯人である堤に向けて完璧な推理を披露した際の台詞。
なんというか、メスガキ感が強くて最高。ジト目でこんなことを言われてみたい人生だった。
2巻のレビューから霧切可愛いポイントをまとめているので、ぜひそちらも参考にしてほしい。
最後に
普段はダンガンロンパシリーズの解説や、Steamのインディーゲーム紹介を行っています。最後まで読んでいただきありがとうございました!
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