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不二咲千尋 通信簿イベントまとめ

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この記事では2章被害者である不二咲千尋の通信簿イベントをまとめています

通信簿イベント-1

 う~ん…
  うう~ん……

 …不二咲さん、どうかしたの?

 なんか…痛くなってきちゃって…

 え? 怪我でもしたの?

 ううん、そうじゃなくって…
  昨日の夜、蚊に刺されたみたいで…

 蚊に…?
  な、なんだ…そっか…痛いって言うから、怪我でもしたのかと…

 あ、勘違いさせちゃった…?
  ご、ごめんなさい…!

 ううん、謝らないでよ。ボクが勝手に勘違いしただけだからさ…
  でも、痛くなってきたって…そんなに刺されたの?

 うん、そうなんだ…見てよ…

 (そう言って、差し出した彼女の白い腕には、大きく赤く腫れあがった痕があった…)
  うわ、こんなに?

 かゆいの通り越して…なんだか痛くなってきちゃって…

 でも、こんなに腫れるほど刺されたなんて…寝てる間に刺されたのかな?

 …ううん、起きてたよ。

 え? 起きてたのに気付かなかったの?

 えっと…気付いてはいたんだけど…

 え?

 昨日の夜ね、ふと見たら、腕に蚊が止まってて…
  そのままにしてたら、血をいっぱい吸われちゃったんだ…

 …見てたの? 叩かないで?

 だって、叩いちゃったら死んじゃうでしょ?

 そりゃ…死んじゃうだろうけど…

 きっとお腹が空いてたんだよ。だから、あんなにたくさん血を吸ったんだと思うよ…
  そんなにお腹をすかせてるのに…何もあげないのは可哀相だから…

 …蚊だよ?

 でも、蚊だって生きてるし…それに…家族だっているかもしれないし…
  ご、ごめんなさい…

 いや、謝ることじゃないって言うか…
  とにかく、かいたりしない方がいいよ。もっと酷くなっちゃうから…

 でも…どうしても、かゆくなっちゃったら?

 そういう時はさ、爪でバッテン付ければ多少は収まるよ。

 へぇ…そうなんだ…
  すごいね! 苗木君は物知りなんだね!

 (この展開で、この小動物的な笑顔…きっと狙ってないんだろうけど…
  だとしたら…尚更、恐ろしいな。)

 それにしても…なんだか不思議だよねぇ?

 …え、不思議って?

 だって、この学園は密閉されてるんだよ? 蚊なんて、どこから入って来たんだろう…
  もしかして、この学園の中に、虫が生きられる自然でもあるのかなぁ…

 (この学園の中に自然が…? まぁ、ないとは言い切れないかもしれないけど…)

 それかさぁ! 外に繋がる秘密の抜け穴でも、存在するのかもしれないよね!?

 (抜け穴…か…)
  なんにしても、きっと出られるはずだよ。
  みんなで協力すれば、きっと、すぐに出られるはずだよ。

 そうだね、やっぱり協力は大事だよね…
  …と言っても、足を引っ張るばっかりで、あんまり役に立てないかもしれないけど…

 …そんな事ないよ。不二咲さんが協力してくれるのは心強いって!

 …心強い? ホントに?

 だから、一緒に頑張ろうね。

 う、うん…!
  えへへ…ありがとね、苗木君…

通信簿イベント-2

 はぁーあ……

 …どうしたの? なんか、重いため息だね…

 なんか…申し訳なくて…
  みんなが頑張って、出る方法を探してるのに…全然役に立ててないから…

 そ、そんな事ないよ!

 …いいんだ。本当の事だから。
  どうせ、パソコンがなければ何も出来ないし…
  せめて、もう少し体力があれば、ちょっとは、みんなの役に立てたのに…

 …でも、きっといつか来るはずだよ。不二咲さんの能力が必要な時がさ…
  だからさ、そんなに焦らなくても大丈夫だよ。

 能力が…必要な時…
  そうしたら…役に立てるように頑張るね…コンピューターの事なら自信あるから…

 (そうだよな…なんと言っても、”超高校級のプログラマー”なんだもんな…)
  …でもさ、不二咲さんはどうして、プログラミングを始めたの?

 …え?

 いや、プログラムとかって、やっぱり男性がやるイメージがあるからさ…

 ………………
  変…かな…?

 い、いや…そうじゃなくって、理由が気になっただけなんだよ。
  不二咲さんが、プログラミングをするようになった理由がさ…

 理由…
  理由はね、大した事じゃないんだ…
  子供の頃から体が弱くてさ、外で友達と駆け回ったり出来なくて…
  だから、ヒマ潰しに家にあるパソコンをいじったら、それが思った以上に楽しくってさぁ…
  でね、お父さんがシステムエンジニアでさ、仕事で色んなプログラムを組んでたんだけど…
  …お父さんの作成途中のプログラムを見つけて、勝手にそれを改造して遊んでたんだ…
  そうやって出来たのが…最初に、自分で組んだプログラムだよ。

 どういうプログラムだったの?

 自動応答システムだよ。

 …自動応答システム?

 ユーザーとの対話を通して、言葉を理解し、ユーザーが求める情報を見つけ出すシステムだよ。
  つまり、キーボード入力以外の方法でコンピューターとやり取り出来るシステムだね。

 (ユーザーとの対話を通して言葉を理解する、キーボード以外の入力方法…)
  …音声入力?

 うん、そうなんだ!
  応答の声に自分の声を使ったら、それと会話してるのが面白くなっちゃってさ…
  なんか、自分の声じゃないみたいなんだもん! 夢中で色々やってたら、出来ちゃった。

 (子供が自分の声を録音して聞いて遊ぶのと同じ…いや違うな、遊びにしては高度過ぎるし…)

 このシステムの肝となるのは、情報が正しく入力されるかって点なんだけどさ…
  つまり、音声入力の精度だね。日本語って複雑だから苦労したんだぁ。

 でも、それを完成させたの?

 しかも、ちょうど完成させた頃…
  勝手にプログラムを改造したのがお父さんに見つかっちゃってさぁ…
  怒られると思ったんだけど…
  逆にね、すっごく褒められたんだよ!
  あのシステムは、自然言語理解にも取り組んでて、それによる対話型の情報絞り込みをやってたんだけど…
  その操作性がすごく良かったみたいで、情報検索の歴史が変わるぞとまで褒められたんだ!
  実際は、コストの問題で、まだまだ普及には至ってないんだけど…
  でも、それ以来、プログラミングに夢中になっちゃってさ…
  こんな自分でも人を喜ばせられたって事が、嬉しくって!

 (不二咲さん…本当にコンピューターが好きなんだな…
  だって、その話になると、すごく生き生きしてるもんな。)

 …あ! ごめんね! なんか勝手に1人で喋っちゃった!

 ううん、すごく面白かったよ。不二咲さんの話…

 え? ホントに…?

 だからさ、また不二咲さんの話を聞かせてよ。

 う、うん…! じゃあ、また一緒にお話ししようね!
  えへへ! 約束だよぉ!?

通信簿イベント-3

 あのさ…苗木君が嫌じゃなければだけど…
  …また、一緒にお話ししない?

 (彼女にこんな風に頼まれて、断れる人間がいるなら会ってみたい…)
  だったらさ…もう少し不二咲さんの事を教えてよ。

 いいけど…何を…?

 不二咲さんは、今はどんなプログラムを作ってるの? それも、すごい物なんでしょ?

 うーんとねぇ…今はまだ研究段階なんだけど…
  前に話した自動応答システムも流用した、ちょっと複雑なプログラムなんだ。
  だけど、詳しくは話せないんだよ…研究費を出してもらってる企業さんとの契約もあって…

 そっか…盗まれたりしたら大変だもんね…

 別に、苗木君を信じてない訳じゃないんだけど…でも、約束だから…
  ご、ごめんね…

 ううん、いいんだよ。話せないような事を聞いたボクの方が悪いんだし…

 あ、でも…
  ちょっとだけヒントを言うくらいなら、多分、大丈夫だから…
  アルファベットで”AI”かな…

 (ヒントはAI…そのまま解釈すればいいんだよな…)
  人工知能…だよね?

 あ! バレちゃった!?
  ヒント…言い過ぎちゃったかな…
  どうしよう…約束破ったのがバレたら、怒られちゃうよぉ…

 だ、大丈夫だよ…絶対に誰にも言わないから…

 う、うん…そうだよね…苗木君だし、大丈夫だよね…
  …だったら、もう言っちゃおうかな。
  あのね、今開発してるのは、今までなかったような人工知能で…
  ちゃんと人間と同じ思考回路で、人間の仕事をこなせるような”強いAI”なんだ…

 強いAI…?

 人工知能研究の分野では、”強いAIと弱いAI”って問題があってね…
  弱いAIは、人間的な認知能力を必要としない程度の問題解決を行うソフトウェアの事だよ。
  機械自体が本当に思考している訳じゃなくて、プログラムに従って処理しているだけって事…
  一方の強いAIって言うのは、真の自意識や自我を持つコンピューターの事だよ。
  強いAIの観点からすると、正しいプログラムは精神を持つって事になるんだけど…
  でも、その考えに否定的な学者も、少なくないんだよ…

 まるでSFみたいだけど…それを不二咲さんが作ってるの?

 今は、まだまだ研究段階だけどね…
  人間並の知識や知性を持つプログラミングに関しては、かなり進んでると思うけど…
  自我や自意識となると、まだまだ先…もしかしたら、ずっと完成しないかもしれない…

 そうなの…?

 なんて言うか…ちょっと変な話になっちゃうんだけどさ…
  どんなにプログラムを優秀にして、複雑にしても…
  人間の脳モデルのシミュレーションが可能なほどのハードウェアやソフトウェアがあったとしても…
  …それだけじゃ足りないと思うんだよ。
  いくら人間の思考に近いプログラムが出来たとしても、それだけじゃ決定的に足りない物があると思うんだ。

 足りない物…?

 なんて言うか…
  魂みたいな何か…かな…
  もし、自分の魂をプログラムに込める事が出来たら、その人工知能は”強いAI”になるかもしれないけど…

 でも、魂って…

 うん、よくわかんないし…それに、プログラマーが言う言葉じゃないよね…
  …ごめんね。今の言葉は忘れて。
  とにかく、今はまだ研究段階で、どっちにしろ、この程度の事しか話せないんだ…

 (人工知能か…ちょっと難しかったけど、なんか興味深い話だったな。)

 また…長々とつまらない話をしちゃったね…退屈だったでしょ…?

 ううん。退屈どころか、すごく面白かったよ。

 …え? ホントに?
  じゃあさ! 今度、お話する時は、苗木君の話を聞かせてよ!

 いや、ボクの話なんて…不二咲さんと違って、本当に退屈なだけだから…

 …ダメなの! 今度は苗木君の番なの!

 わ、わかったよ…

 …えへへ、やった。

 (彼女にこんな風に頼まれて、断れる人間がいるとしたら…
  それこそ、魂のない人工知能だけなのかもしれないな…)

通信簿イベント-4

 ねぇ、苗木君。約束だったよね?

 え、約束…?

 …忘れちゃったの?
  約束…したよ…今度は苗木君の事を話してくれるって…
  そっか…忘れちゃったんだね…

 (不二咲さんはガックリと肩を落としたまま、とぼとぼと歩き去ってしまった。)
  …そうだ、約束してたんだ、今度はボクの事を話すって…
  (追った方が…いいよな…
  ポクは不二咲さんの後を追って、慌てて彼女の部屋へと向かった。)

 ………………

 え一っと…聞いて欲しいんだけど、約束を忘れた訳じゃないんだ。
  ちゃんと覚えてるからさ…元気出してよ…

 …じゃあ、 聞かせてくれるの? 苗木君の事…

 うん…それは構わないけど…

 ホン卜に! 良かった! じゃあ、 座ってよ。

 え? 部屋に入っていいの?

 うん、 もちろんだよ!

 (成り行きとは言え、 簡単に男子を部屋にあげて…
  無防備過ぎやしないかな…?)

 じゃあ、 さっそく聞かせてよ。苗木君の事。

 聞かせるも何も…何を話したらいいのかな?

 質問ならあるよ。

 …え、何?

 苗木君って、普段は何をして過ごしてるの?

 そうだな、普段は…
  …テレビ観たり、ゲームしたり、後はゴロゴロしたり…くらいだけど。

 え? スポーツは?

 …スポーツなんて全然だよ。
  体育の授業と、遅刻しそうな時に走るくらいしか…

 え? それなのに…そんなに、たくましいの?

 たくましい? ボクが?
  いや、むしろボクなんて、男子としては最低レベルだって!

 男子として最低レベル…苗木君で…?
  じゃあ…
  ………………

 なんか…しょんぼりしてるみたいだけど…
  ねぇ、どうかしたの?

 あのね…強い人を捜してるんだ…

 強い人…? それなら大神さんが…

 …ううん。男子で捜してるんだよね…

 (男子で強い人…やっぱり、ケンカ慣れしてる彼だろうな…)
  それなら、大和田クンかな…
  ”超高校級の暴走族”の彼が、男子では一番強いと思うけど…

 大和田クン…やっぱり、そうだよね!

 でも、強い人を捜してるなんて、どうして?

 ………….

 (あれ…? また黙り込んじゃった…
  もしかして、強い男の人が好きとか、そういう理由だったり?)

 鍛えたいんだ…体が…弱いからさ…

 …え?

 強い人から意見を聞けば…何か参考になるかなって思ったんだ…

 そっか、そういう事だったんだ…
  だったら、ごめん。ボクじゃ、役に立てないよね…

 …………………
  あのさ、苗木君には、なにか…コンプレックスとかある?

 …コンプレックス?

 自分で自分の嫌いなところとか…許せないところとか…

 そんなの、もちろんあるよ。
  ボクの場合は、普通で平凡過ぎる事かな…
  ここに来てからは、特に痛感させられっぱなしだよ。
  みんなは”超高校級”なんて才能を持っているのに、ボクだけが大した才能もなくて…

 そういう気持ちって…どうやって克服するの?

 …克服なんて出来ないよ。
  だから、受け入れるようにしている。コンプレックスがあるのは仕方ないんだって。
  それに、クヨクヨ考えてるヒマがあるなら、何か具体的に行動した方がいいかなって…
  夢中になって何かをやってれば、コンプレックスなんて忘れられる気がするんだよね。

 夢中になって…何かをやる…
  そっか、そうだよね。
  行動に移さない限りは、何も変わらないんだもんね…
  うん、何かわかった気がするよ! 苗木君のアドバイスのお陰で!

 (アドバイスなんて…そんな大それたものでもないと思うけど…)

 …えへへ! ありがとね、苗木君!

 (それでも不二咲さんの役に立てたなら、まぁ、いいか…
  それに、不二咲さんと色々と話さたお陰で、彼女の事もよくわかったし…
  なんだか、心が通じ合えた気がするって言うか…
  本当の意味で、不二咲さんと”仲間”になれたのかもしれない。)

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