- 著者:北山猛邦
- 絵:小松崎類
- 発行年:2013年
- 発行元:星海社FICTIONS
ダンガンロンパ霧切は「ダンガンロンパ 希望の学園と絶望の高校生」のスピンオフ小説である。探偵兼ヒロインとして活躍した霧切響子の中学生時代を深堀りする内容になっている。

ゲーム本編以上に複雑で猟奇的な事件、魅力的な黒の挑戦、ロマンあふれる探偵図書館。
ダンガンロンパが好きなら絶対に楽しめる内容になっています!
ここではその第一巻である「ダンガンロンパ霧切1」に関するレビュー・解説をしていく。
前半はネタバレなしであらすじや登場キャラクターに関しての紹介を行う。後半ではネタバレを含むレビューを行う。
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ダンガンロンパ霧切1 あらすじ
これぞ“本格×ダンガンロンパ”!!
謎の依頼を受け集結した五人の探偵たちを待ち受けていたのは「犯罪被害者救済委員会」が企む『黒の挑戦』を通じた連続探偵殺人事件の幕開けだった……! 原作ゲーム『ダンガンロンパ』のシナリオライター・小高和剛からの直々の指名を受け、「物理の北山」こと本格ミステリーの旗手・北山猛邦が描く、霧切響子の過去――!
希望ヶ峰学園に入学する前の霧切響子が、その後「お姉さま」と慕うことになる五月雨結との出会いが書かれた第一巻。
ちなみに、本作の主人公は霧切ではなく五月雨である。五月雨の視点から霧切の成長が語られる。
舞台はシリウス天文台。個人所有の天文台に集められた5人の探偵のうち、3人の首が切断されていた。
現場に残ったのは五月雨と霧切だけになり、霧切の手には首の切断に使ったであろう枝切りばさみが握られていた。
異様な状況の中、真犯人を見つけ出すことはできるのか……。
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十神を主人公にしたスピンオフ小説、ダンガンロンパ十神の紹介はこちら⇩
キャラクター紹介
霧切響子
中学1年生時点の霧切が登場する。五月雨の通う中高一貫校へ転校してきたばかり。
ゲーム本編とは異なり、両サイドの髪を結っていて年相応の幼さを感じる。

DSCナンバーは登場時点では「919」で、シリウス天文台の事件を解決したことで「917」へ。(DSCナンバーについては後述)
五月雨結
中高一貫の女子高に通う高校1年生の女子高生探偵。
赤い眼鏡をかけてアクティブな雰囲気を持つ。

DSCナンバーは登場時点では「888」で、シリウス天文台の事件を解決したことで「887」へ。(DSCナンバーについては後述)
特殊設定解説
2巻のレビューはこちら⇩
探偵図書館
全国の探偵の情報がまとまっている図書館。
6万人以上の探偵がDSCナンバーに従って分類されていて、離婚問題から犬探し、殺人事件から国際問題、様々な難問を抱えた人たちが専門の探偵を見つけられるようになっている。
あらゆる組織との関係を持たない中立の立場を謳っている。
DSCナンバー
探偵を分類するためのナンバー。
3桁の数字で構成されていて、百の桁が専門領域、十の桁がより詳細な領域、一の桁が探偵としてのランクを表している。
百の桁の区分は以下の通り。詳しくはダンガンロンパ霧切1巻に載っているので確認してほしい。
- 0 総合
- 1 宗教犯
- 2 国家犯
- 3 経済犯
- 4 自然犯
- 5 技術犯
- 6 風俗犯
- 7 芸術犯
- 8 自由犯
- 9 殺人犯
霧切は「919」なので殺人犯・不可能犯・ランク9。五月雨は「888」なので自由犯・誘拐・ランク8という区分である。
探偵として実績を積むと一の桁のランクが0となり、分野のプロフェッショナルとなる。さらに実績を重ねると十の桁が0となり、例えば「900」なら殺人事件のプロとなる。
さらに実績を増やしていくと百の桁も0となり、トリプルゼロと呼ばれる探偵界のレジェンドとなれる。1巻時点ではトリプルゼロが3名登場し、今後作中で活躍する。
黒の挑戦
犯罪被害者救済委員会が企画する、犯罪被害者による復讐のためのゲーム。
犯罪被害者は救済委員会からトリックなどの事件に必要な「技術」を購入し、事件を組み立てる。
そのコストに応じた探偵が召喚され、犯人が告発できれば探偵の勝ち、できなければ犯人の勝ちというゲームであり、好事家の見世物となっている。
…という説明が本作中ではされるが、実態は今後明らかになる。
ダンガンロンパ霧切1 レビュー
ここから先は内容のネタバレを含みます。先に「ダンガンロンパ霧切1」を読んでから見るのをおすすめします。
「結お姉さま」
ダンガンロンパ霧切の記念すべき第1巻ということで、本作のポイントとしてまず挙げなければならないのは、霧切の「結お姉さま」呼びだろう。
ゲーム本編と変わらずクールな彼女が時折見せるデレにメロメロになること間違いなし。中学1年生ということもあり、年齢相応な態度がとても可愛らしい。
また、本作内で明らかになるが五月雨は誘拐事件によって妹を失っている。「私は死んだ妹の代わり?」という台詞もあり、この二人の姉妹のような相棒のような絶妙な関係性は今後も続いていく。
ゲームを超える猟奇的な殺人事件
ダンガンロンパゲーム本編では同時に殺害できる人数に制限があり、2人までしか同時に死ぬことはなかった。しかし、本作では早速3人の死体が現れる。
探偵さえ傷つけなければ何人殺しても良い黒の挑戦ならではの事件であり、ロンパでは味わえなかった本格ミステリーを楽しむことが出来る。
著者も「物理の北山」の異名を持つ北山猛邦さんであり、本作のトリックもバラバラ殺人の理由が深堀りされていて面白かった。
北山さんの作品も紹介した「ダンガンロンパプレイヤーにおすすめのミステリー小説4選」の記事はこちら⇩
ちなみに、北山さんはV3のトリック制作にも携わっている。
ワクワクする世界観設定
本作は江ノ島によって世界が崩壊する前のダンガンロンパ世界を知ることが出来る数少ない作品である。(ゼロでも読める)
ただ読み進めていくと、「この世界では凶悪犯罪が横行しすぎていて江ノ島がいなくてもすぐに滅んでいたんじゃないか」という思いは浮かんでしまう。
終末世界を描くのが上手い北山さんの作風とも相まって、幻想的な世界観が楽しめる。
最後に
1巻以降も凄惨で複雑な事件が二人を待ち構え、二人の仲も深まるためバディものが好きな人にもおすすめなシリーズです。
霧切が好きな人は漏れなく読んでほしいし、ダンガンロンパが好きなら絶対に面白い作風の小説だと思います。
普段はダンガンロンパシリーズの解説や、Steamのインディーゲーム紹介を行っています。最後まで読んでいただきありがとうございました!
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